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車の補修に欠かせないコンパウンド! ~使い方と注意事項~

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どんなに大切に乗っていても、外を走ったり、駐車すれば、車のボディにスリ傷がつくのは、避けようのない事故のようなものです。

車のボディのスリ傷は、見た目の問題だけでなく、小さなスリ傷の塗装が剥げた箇所から、雨やホコリが入りこみ、サビの原因となって車を劣化させてしまいます。

そんな時には「コンパウンド」という便利なアイテムを使用することで、傷の補修だけでなく錆の発生を未然に防ぐことも可能になります。

ここではコンパウンドについて、特徴と使用方法を紹介していきます。

 

 

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コンパウンドとは「複合物」「化合物」を指す言葉で、天然ゴムや合成ゴムのポリマーに、カーボンブラックなどの補強材や薬剤を配合したタイヤの素材にも使用しますが、一般にカー用品でコンパウンドと言えば研磨剤のことになります。

コンパウンドを見たことがないという方は、サンドペーパー(紙やすり)のザラザラした表面を思い浮かべてみると良いかもしれません。

あのザラザラが研磨材に相当しますが、サンドペーパーは、粉状の研磨材を紙に塗布させたものです。

そして、コンパウンドは粉状の研磨材を油分などの薬剤と混ぜ合わせて、使いやすいペースト状もしくは液状にしたものと考えてもらえればいいかと思います。

身近な例をあげると、キッチン用品のクレンザーや練り歯磨きと同じようなものです。

プロ仕様では、粒子の大きさが違う研磨材が揃っています。

プロは傷の状態や使用する箇所の状況に応じて、数種類を混ぜ合わせたり、混合する油剤を調整することで研磨力を調整し、市販のコンパウンドでは対応できない傷にも対応しています。

 

 

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コンパウンドは研磨材ですから、車のボディに適量をつけて軽くこするだけで、表面をごくわずかに削り取ることができます。

塗装の表面が変色してしまった場合も、コンパウンドで磨けば綺麗に落とすことができます。

例えば、鳥の糞や虫の死骸による変色、洗車では落とせない雨染みや水垢の除去には、コンパウンドは非常に効果的です。

上記の画像はバンパーのキズの補修前と補修後の比較画像ですが、ほとんど凹みのないごく浅い傷でしたら、傷の周辺を研磨して、表面を平らにする程度でも目立たなくなります。

コンパウンドは、洗剤だけでは落とせない頑固な汚れ落としから、修理に出すほどではない表面上の傷にまで使える便利なアイテムです。

 

 

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コンパウンドには、研磨材の粒子の大きさの他、配合される溶剤や成分によって様々な種類があります。

それぞれに特徴があり、効果や使い勝手も異なってきます。

成分では、ノンシリコン、ノンワックス、水性、水溶性のものと、石油系溶剤、シリコーンやワックスなどを含む油溶性のものに大きく分けることができます。

 

 

①油溶性コンパウンド

 

 

SOFT99 ( ソフト99 ) ワックス 光鏡面 ダーク&ブラック車用 200g 00420 [HTRC3]

油溶性のコンパウンド石油系溶剤、シリコーン、油溶性のワックスなどを配合したタイプのコンパウンドです。

シリコーンやワックスなどの艶出し剤や石油系溶剤が配合されたコンパウンドは滑りがよく、水性、水溶性よりも初心者や女性にも扱いやすいと人気が高いようです。

短時間で傷を目立たなくすることができて、すぐに艶が出るため、急いで仕上げたいときや応急処置としてはとても便利です。

しかし、油溶性のコンパウンドで傷が目立たなくなるのは、コンパウンドによる研磨と同時に、石油系溶剤や艶出し剤が傷の内部に入りこんで埋めてしまっている場合が多いです。

そのため、時間の経過や脱脂によって傷を埋めた溶剤などがなくなれば傷が現れてきます。

例えば、仕上げとしてガラスコーティングなどを行う場合、下地処理として「脱脂」をしなければなりません。

すると、コンパウンドを使用して「消えた」と思っていた傷が出てきてしまうこともありえます。

また、ピカピカになったと思っても磨き上げた艶ではなく、表面に塗られた艶出し成分による艶の場合は、比較的短期間で「艶引き」を起こすということもあります。

油溶性のコンパウンドでは、研磨して補修する以前に傷が埋まって目立たなくなってしまうため、作業中に脱脂をして傷の状態を確認しながら研磨する必要があります。

また、油溶性のコンパウンドの特徴に、艶出し剤や石油系溶剤の成分で滑りが強いので、水溶性と比較すると切削性が弱いということもあります。

つまり、油溶性のコンパウンドでしっかり研磨して傷を補修しようとすると手間がかかるということです。

反面、切削性が弱いということは、車の塗装を労わりながら慎重に作業をしたい場合には良いとも考えられます。

また作業中に飛散した場合の拭取りが大変だったり、素材によっては付着すると変質する危険性もありますので、作業場所の養生にも気を配った方がよいでしょう。

 

メリット

・傷を埋めるため、急ぎの仕上げや応急処置に適している

・初心者や力のない女性でも簡単に艶が出せる

・切削性の弱さが慎重な作業には適している

 

デメリット

・表面的に塗っただけでは研磨の効果が出づらく、比較的短時間で効果が消える

・きちんと研磨しようとすると手間がかかる

・油溶性のため、周囲の汚染や付着への注意が必要

 

 

②水性・水溶性コンパウンド

 

猫美車屋 水性超微粒子コンパウンドG-C2500 800ml

水性・水溶性コンパウンドは、ノンシリコーン、ノンワックスで石油系溶剤など油溶性の成分は最小限(ゼロではない)に抑えています。

そのため油溶性と比較して切削性が高く、作業中に脱脂する必要がないため作業時間も短くてすみます。

コンパウンドを使用した後、下地処理やガラスコーティングをする場合には、脱脂がいらない「水溶性」のコンパウンドが適しています。

油溶性は使いやすい反面、傷を埋めてしまうという特徴があります。

その際に研磨で生じたカスも含んだままになりますので、作業中に研磨カスが飛散することは少ないです。

それに対して水溶性コンパウンドは研磨カスが出やすく飛散しやすいですが、水洗いで簡単に流すことができます。

 

メリット

研削性がよいため、作業効率は良い

・脱脂の必要がなく、コーティングの下地処理が不要

・飛散しても簡単に拭き取ることができる

 

デメリット

・乾燥しやすく、初心者には扱いづらい

・研磨カスが出やすい

・必要以上に使用すると塗装面を痛めてしまう

 

 

水溶性、油溶性という成分由来の区別だけでなく、リキッド(液体)やペースト(のり状)など形状による違いもあります。

 

リキッドタイプ(液体)

 

3M 5939 ウルトラフィーナ コンパウンドSC 750ml 3M5939

 

メリット

・液状なのでコンパウンドの伸びが良い

・均一に研磨しやすい

・特に水性や水溶性は研磨カスの排出性がよく、傷を埋めにくい

 

デメリット

・飛散しやすい

・乾燥しやすく、作業がしにくくなる

 

 

ペーストタイプ(のり状)

ウィルソン(WILLSON) 艶&コーティング 250G 01262 [HTRC4.1]

 

メリット

・流れないので、ピンポイントに使用できる

・研磨カスが出ない

・飛散しにくい

 

デメリット

・伸びが悪く、ムラが出やすい

・特に油溶性は研磨カスの排出性が悪く、傷を埋めてしまう

 

 

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日頃からメンテナンスを細かく行っている方によっては、クレンザーや練り歯磨き粉を車に使用する方もいるそうです。

車のように塗装がない場所に使用するための製品である、クレンザーや練り歯磨きに含まれている研磨材は粒子が細かく、余分な傷をつけずに済むそうです。

特に練り歯磨きの研磨材は、歯のエナメル質を傷つけないすぎよう、一定以上の力が加わると砕けてなくなるように作られているため、安心して使えるそうです。

歯磨きはどのご家庭にもあるものなので、思い立って試すことができます。

その場合は、研磨材が配合された製品であることを確かめましょう。

また、歯磨きのときに使う歯ブラシは絶対に使用してはいけません。

 

 

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余談ですがコンパウンドで傷を完全に消すことはできません。

あくまでもコンパウンドでの補修は、研磨によって人の眼には見えづらいレベルまで目立たなくしているだけです。

コンパウンドは「傷を埋める」のではなく、「塗装ごと削り取って目立たなくする」ものと理解しておかなければなりません。

そのため、研磨した分だけ塗装は薄くなりますし、深い凹みのある傷や大きな傷に対してコンパウンドを使用すると、かえって傷を広げてしまう恐れもあります。

 

傷の拡大を防ぎつつ綺麗に傷跡を補修できる条件は以下の通りです。

1.表面をなぞっても引っかからない程度の浅い傷

2.傷の周辺に水をかけると傷が見えなくなる

 

さらに、以下の項目に該当するものであれば、コンパウンドを使用してもほとんど問題ないと思われます。
ただし、ほとんどの傷はこれらの条件が複合している場合が多いので、慎重に傷や凹みの状況を見極めて、無理をせずにプロの手に委ねる判断も大切です。

 

①塗装表面のみの擦り傷

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塗装の表面だけの浅い擦り傷は、コンパウンドで補修できる可能性が高いです。

その傷は塗装の厚みの中で収まっていて、傷跡が下地まで到達していないからです。

こうしたタイプの傷は、傷を含む周辺の塗装を研磨して平らに戻すことで、傷を人目につかないレベルに補修することができます。

ただし、下地に到達していないとはいっても、深い傷や凹みがある場合は、コンパウンドで補修することができません。

 

②擦ってしまった相手側の塗料の付着

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他の車や物にこすってしまった時、相手方の塗装が付着してしまうことがあります。

これは塗装に傷がついたのではなく、こすった相手の塗装が表面に乗っている状態です。

この場合は表面に付いた相手の塗装を落とせばよいので、コンパウンドで対処しやすい傷です。

同様に鳥のフン、水垢などの洗車では落とせない汚れも、それを削り取ることで綺麗になります。

 

 

凹みが無いスリ傷でも、白やグレーなどの元々の塗装とは違う色が出てしまった傷は、コンパウンドで直すことはできません。

塗装が削り取られ、傷が塗装の下地材や車体の表面にまで至っているからです。

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白っぽいのは、金属面と塗装面の密着をよくするための「サフェーサー」と呼ばれる下地材です。

これを無理にコンパウンドで修復しようとすると、傷周辺の塗装をはがすことになり、結果として傷を広げることになります。

無理をせず、修理に出しましょう。

白っぽい色よりさらに重傷なのが、グレーが見えている傷です。

グレーの部分は車体の鉄の表面です。下地材まで剥がれるほどの深い傷ということです。

下地材までの傷であれば、すぐ錆びてくるようなことはありませんが、この場合は必ず処置をしなければなりません。

雨が多く、湿度の高い日本ではそのまま放置するとあっという間に錆びてしまいます。

 

 

コンパウンドを使用するときはいくつか注意しなければなりません。

 

コンパウンドには副作用がある

コンパウンドは研磨材なので、どんなに粒子の細かい製品を使用しても、塗装を削ることには変わりありません。

磨いた分だけ塗装は薄くなっていき、微細なものであっても磨き傷(磨くことでつく傷)もついてしまいます。

ここはあくまでも自己責任になりますから、コンパウンドのリスクをきちんと理解したうえで、ついてしまった傷の状況やバランスを考えながら慎重に作業しましょう。

 

コンパウンドを使用できない部分がある

コンパウンドは塗装面に使用するもので、一般的にはゴム製品や樹脂素材には使用できません。

付着すると残りやすく、成分によっては変質してしまいます。

心配な方はマスキングテープなどで養生して作業しましょう。

 

 

続いて、作業前に用意するものは以下の通りです。

コンパウンド(数種類)

・スポンジ(コンパウンドの数に応じて複数用意)

・ウエス

・クロス(仕上げ用)

・マスキングテープ(養生用)

 

 

続いて、作業する際のポイントです。

 

①数種類のコンパウンドを使い分ける

コンパウンドは、研磨材の粒子の大きさが切削性の高さに比例します。

粒子の大きいものほど切削性が高く、塗装を削り取る力が強いということになります。

作業工程によって、粒子の大きさが異なる複数のコンパウンドを使い分けるといいでしょう。

粒子の大きさが異なるコンパウンドがセットになっている製品もあります。

 

Holts(ホルツ) リキッドコンパウンドミニセット MH956 [HTRC3]

 

②適切な道具を使用する

コンパウンドを使い分けても、磨く際に使用するウェスやスポンジが合っていないと効果を発揮できません。

車のボディに傷をつけない柔らかい材質であることが大前提で、コンパウンド製品に付属している場合もあります。

天然パルプなどを原材料とした「セルロース系」や多孔質体の「PVAフォーム」のワックススポンジなど、保水性が高いものが適しています。

磨く作業で生じる摩擦熱で、コンパウンドが乾いて削り過ぎるのを防ぐ効果が期待できます。

また、拭き取りには柔らかな「ネル地」のウエスを使用しましょう。

ある程度の面積を磨くときはスポンジを使用するとよいです。

柔らかいスポンジが手の力のムラを分散してくれますので、より均等に磨けるようになります。

コンパウンドには、一般的なワックス用のスポンジよりも硬めのものが適しています。

カー用品店などでは、コンパウンド用として販売している製品があります。 

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③電動ポリッシャーがあるとより効率的で効果的

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傷周辺が対象となる場合は、狭い範囲になることが多いですが、ボンネットやドアなどの広い範囲は、手作業では均一に磨くことが難しくなります。

そういった場合には、電動ポリッシャーが販売されています。

意外に手頃な価格の製品もありますので、状況によっては活用されると良いでしょう。

もちろんコンパウンドだけでなく、普通のワックスかけにも使用できます。

女性でも簡単に取り扱えるコンパクトなものもあるので、広範囲でのコンパウンドを使用する際には用意しておくといいでしょう。

 

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④作業環境

コンパウンドを使用した作業にとって熱は大敵です。

作業全般は、日陰もしくは屋内で行うのが正しい方法です。

作業開始前には、車のボディの塗装面が冷えていることを確認します。

外気温が高い場合や走行直後などで熱を持っている状態であれば、必ず車体を冷ましてから作業を始めましょう。

 

 

準備が整ったところで、作業を開始します。

 

1.作業箇所周辺の養生

傷を修復することだけが目的である場合は、コンパウンドを使用する範囲をあらかじめ決めてしまい、使用する範囲を残す形で周辺を養生しておくといいでしょう。

保護したい部分を養生するのに便利なのが、マスキングテープです。

養生は必ずしなければいけないものではありませんが、やっておくと安心して作業を進められます。

コンパウンドを使用すると微細な傷は見えなくなりますが、それは塗装の表面を傷ごと削っているので、無計画のまま広範囲に使用することはおすすめできません。

また、コンパウンドはゴムやモール、樹脂製の部分に残りやすく、こうした材質に付着したままにしておくと変質してしまうことがあります。

特に油溶性のコンパウンドを使用する場合は要注意です。

補修したい傷の周辺のライトやゴムなど、作業中に付着しそうな部分を保護しておくと安心です。

ただし、マスキングテープの養生で完全な保護ができる訳ではないことも理解しておきましょう。

プロはビニールシートなどを被せて養生しています。

日頃のメンテナンスとして補修作業する場合はそこまでの必要はないと思いますが、作業終了後にきちんと点検して拭取っておきましょう。

 

2.スポンジを水に浸してほぐす

コンパウンド作業の大敵である「摩擦熱」を防ぐための手順です。

熱を持ったコンパウンドは乾いて切削性がより高くなることを防ぐため、水を含ませたスポンジを使用します。

作業を始める前にスポンジ全体が柔らかくなるまで水に浸し、水が流れてこない状態まで固く絞っておきましょう。

 

3.コンパウンドを塗布する

補修作業をする時は、できるだけ粒子の細かいコンパウンドから始めましょう。

最初に使用するのは「鏡面仕上げ用」「極細」などがごく細かい粒子の製品がおすすめです。

コンパウンドを使用することで傷をつけることもあります。

傷を目立たなくすることが第一ですから、いきなり大粒の研磨材を使用するのではなく、細かいものから試していきしょう。

粒子が細かいコンパウンドを試して、様子を見ながら粗い粒子のコンパウンドへと変えていきます。

粒子の細かいコンパウンドで傷を落とすことができれば、磨き傷という副作用なしで修復できます。

製品の裏面などに書かれている使用説明を参考に、少量をスポンジに絞り出します。

 

4.施工箇所にコンパウンドを均等に塗布する

コンパウンドを付着させたスポンジの研磨面を、実際に施工する箇所に軽く押し付けます。

そのまま、数回軽く叩いて均等にならします。

こうすることでコンパウンドが均等に付着します。

 

5.キズとその周辺を磨く

コンパウンドが塗布した箇所を磨きます。

この時、コンパウンドによる傷が一方向に集中すると逆に目立ちやすくなりますので、縦と横の動きを繰り返しながら直線的にスポンジを動かしていきましょう。

円を描くように動かすとスクラッチ状の傷を付けてしまったり、仕上がりにムラができる場合があるので注意が必要です。

そして、磨くのが傷だけに集中しないよう注意しましょう。

傷だけを集中して磨くと、傷があった箇所が逆に浮き上がってしまいます。

傷の周辺を優しく擦りながら、傷の部分を強めにこするイメージです。

あまり力を入れ過ぎないようにして、目安としておよそ10回程度擦ったところで様子を見ます。

 

6.コンパウンドを拭き取って傷の状態を確認する

ネル地などの柔らかいウエスで、塗布したコンパウンドを拭き取ります。

この時も傷に対して直線的にウエスを動かすように注意しましょう。

コンパウンドが取り除けたら傷の状態を確認し、目立たなくなっていたら仕上げの工程に進みます。

まだ傷が目立つようであれば、粒子の大きいコンパウンドと新しいスポンジを用意して、4と5の工程を行います。

目立たなくなるまではコンパウンドの種類とスポンジを使い分けて、根気よく磨いていきましょう。

 

7.仕上げと艶出し

傷が目立たなくなったら、周辺との差が目立たなくなるようコンパウンドの磨き傷を消していきます。

粒子の大きいコンパウンドでついた磨き傷は、より粒子の細かいコンパウンドで磨いて消します。

無理に大粒のコンパウンドを使う必要はありませんが、より小さい粒子のコンパウンドへと変えると艶を出すことができます。

 

コンパウンドによる磨き作業はどんなに粒子の細かい製品を使用しても、塗装を削ることに変わりはありません。

なので磨き過ぎればその部分だけ色あせてしまったり、さらに限度を超えれば下地が出てしまいます。

磨いている箇所の艶が無くなったと感じたら、すぐ作業を止めましょう。

 

 

 

コンパウンドについてご紹介しました。

便利さやコストパフォーマンスだけでなく、初心者でも自分の手で大切な愛車を補修できることも、コンパウンドの魅力のひとつではないかと思います。

楽しみながら愛車をメンテナンスできるというのは素晴らしいですよね。

コンパウンドは決して万能万能というわけではありませんから、コンパウンド補修に適した傷であるかを慎重に見極めることが大切です。