ドレスアップ(DIY)・豆知識備忘録

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車高短(ローダウン)ってどこまでオッケー??

 

車高を下げる起源は50年代~60年代のアメリカであり、車をより地面に近いところまで車高を落として街中を走る「ローライダー」と呼ばれる人たちが発祥です。

 

 

以前までは、車高短は暴走族の人たちが乗っているというイメージが先行していましたが、最近では合法の範囲内で車高をさげ、愛車の運動性能を上げたり、よりスポーティなスタイルに改造したりする人も増えてきています。

 

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ローダウンされた車両をランダムに掲載してみました。

1枚目:18クラウン

2枚目:LS600

3枚目:16アリスト

4枚目:アウディA5クワトロ

 

どれもかっこいいですね。

 

でもこの4台の車両、すべて車検不適合車両です。

見た目は素晴らしいのですが、あまりにも車高短すぎると違法改造になってしまい、道路運送車両法違反による罰則の対象になってしまいます。

 

ローダウンを実装している車は多数ある中で、法律に違反していない車もたくさんあります。

そうした車は走行を安定させるためにローダウンされている場合も多いのですが、なぜローダウンを重要視するのか。

また、ローダウンを実装することでどんな効果があるのか。

簡単にまとめてみたいと思います。

車高調に関しては以下の記事でも簡単に説明しているので、興味があればご覧ください。

anastasier.hatenablog.com

 

 

愛車をローダウンする方法は大きく2つの方法があります。

 

一つ目は、通常の純正のコイルスプリング(金属製のバネ)を、より短いスプリングと交換して車高を下げる方法です。短いスプリングに関しては車のパーツとしてローダウン用のスプリング(ダウンサス)が売ってたりします。

 

二つ目は、エアサスペンション装着車(マジェスタ・レクサスLSなど)の場合「エアサスコントローラー」という機械により、サスペンション内の空気を抜いて車高を下げることができます。

 

この他にも、コイルスプリングを切断して短くする「サスカット」、スプリングそのものを抜いてしまい、車高を極限まで落とす「ノーサス」と呼ばれる極端な手段も存在しますが、これらは違法ですので絶対にやってはいけません。

 

また、車高を下げるといった目的ではなく、サスペンションのスプリングとショックアブソーバー両方ををスポーツタイプのものに組み替えた場合に、通常より車高が下がり、結果的にローダウンの効果を得られることもあるようです。

 

平成7年より前までは陸運支局の許可無しに勝手にスプリングを交換したり短くすることは違法でした。

陸運支局への届出と認証が必要であり、公認の車両のみがシャコタン(ローダウン)の車両として許されていました。

よって、それ以前に公認を得ずにシャコタン(ローダウン)で公道を走っていた車両はすべて違法改造であり、当然のことながら車検にも通りませんでした。

 

しかし、平成7年に規制緩和が行われ、スプリングを交換しても自動車のボディサイズが車検証に記載されているの数値よりも「全高±40mm、全幅±20mm、全長さ±30mm以内」であれば、届け出と認証を受ける必要がなくなりました。

ただし、スプリングの切断は安全確保を目的として違法とされ、最低地上高も90mmは確保する必要があります。

 

この規制緩和以降、日本でも合法的に車高調やシャコタン(ローダウン)楽しめるようになり、極端なローダウンではなく、お洒落なローダウンや運動性能を高める目的のローダウン車が普及していきました。

従って、一定の基準の範囲内であれば車高短(ローダウン)は合法ですので、一概に車高短=違法という方程式は成り立たなくなりましたね。

 

=メリット=

車高短(ローダウン)にするメリットとしては、ボディの重心が下がるのでコーナリング時の安定感が増します。

また、走行時に車両下部を通る空気が少なくなり、空気抵抗も抑えられ、ダウンフォース(車を地面に押し付ける空気圧力)が働くので高速で走るときの安定性も増します。

そして、見た目としてもボディとタイヤの隙間や地面と車体の隙間が狭くなり、スポーツカーのようなスマートでスタイリッシュな姿となってかっこいいという方もいるようです。

また、ミニバンやSUVなど車高の高い車に車高調キットを装着することで、純正の長いサスペンションから調節できることとなりますので、余計な振動や騒音を防ぎ、車酔いが大幅に軽減されるといったメリットもあります。

時々SUVでも車高が低めになっている車を見かけるのはこのためです。

 

=デメリット=

車高短(ローダウン)のデメリットとしては、まず乗り心地が悪くなる場合があります。

サスペンションは乗り心地の良さのために装備されているのですが、そのサスペンションを短いものにしてしまうと、やはり乗り心地は落ちてしまうようです。

特に短すぎると​路面の凸凹が伝わりやすくなり、振動を強く感じます。

また、歩道や踏切などの街中の段差を通過するのが難しい場合があります。

車高を下げていますので、ボディが傷ついてしまうことがあるようです。

最低地上高90mmをしっかり確保していればほとんど問題ないようですが、時々道路が整備されていなかったり急な坂等に直面したときにガリガリと刷ってしまうこともあります。

 

 

一部の車高短(ローダウン)が合法となっていますが、上記で述べたメリットはあくまでも最低地上高90mmを確保してこそのメリットですので、適正な方法で車高を下げて愛車に乗りましょう。

もし、違法な方法で車高短(ローダウン)にされていた場合や違法なボディサイズとなっていた場合は、交通事故が起こってしまった際に『違法改造』とされ、保険金が支払われないことも結構あります。

ですので、しっかり合法の範囲内で車高短(ローダウン)を楽しみ、より快適なカーライフを送りましょう。