ドレスアップ(DIY)・豆知識備忘録

主に車の自己流の整備や解説、ドレスアップをメインに掲載しています

車をカッコよく乗ろう! ~車高調取付編(4WD)~

 

 

今回はメンテナンスではなく、車いじりに関しての投稿です。

 

 

 

一般的な乗用車にはショックアブソーバーというものが取り付けられているんですが、

これの役割は段差を通過したときなどに発生する車の振動・揺れを吸収するための部品です。

「ショックアブソーバー」の画像検索結果

「ショックアブソーバー」の画像検索結果

車種によって形状は異なりますが、1枚目のアブソーバー単体のタイプと2枚目のスプリングが一体になっているタイプとあり、ほとんどの車はこの二つのどちらかが採用されています。

(ただし、一部のトラックやバン、SUV車、エアサス車は例外です)

 

 

そして車高調にも2種類あります。

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「車高調 」の画像検索結果

画像にも説明文が記載されていますが、スプリングが一体になっているタイプの車高調は画像右側のタイプが主流になっていて、僕の車にもこのタイプのものを取り付けています。

今回の記事では僕の車、ゼロクラウンの場合の交換方法をフロント側とリア側で分けて掲載していきます。

「ジャッキ」の画像検索結果

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車載工具のジャッキは安定性に欠けるので、このタイプのフロアジャッキを用意したほうがいいかと思います。

「ジャッキアップ ウマ」の画像検索結果

そしてジャッキだけで支えての作業は不安定で大変危険なので、ジャッキスタンド(通称ウマ)も、あわせて用意しましょう。

車高調に限らずタイヤ交換やオイル交換など、大抵のことはジャッキがあれば作業することはできますが、しっかりしたジャッキでも安全性を確保することはできません。

僕も経験したことがありますが、振動で車の重心がずれたり地形に凹凸があったりするとバランスが崩れ、ジャッキから車が落ちてしまいます。腹下に潜って作業している最中に突然車が落ちてきて、地面との間に体が挟まれて負傷する事例も少なくないです。

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どうしてもウマを用意できない場合、上記の画像のように外したタイヤを車体の下に置いておきましょう。万が一車が落ちてきてもタイヤの上に乗っかるので挟まれる可能性はかなり低くなります。

 

 

また、車高調は新品購入の時点でシェルケース(車高調のネジ山部分)がある程度締め込まれて短くなっています。

メーカーなどでも変わってきますが、そのまま取り付けた段階でも結構ローダウンされるので、場合によっては作業完了後にジャッキを降ろしても車体と地面の間に挟まれて抜けなくなってしまうことがあります。

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車用品を取り扱う店では画像のようなカースロープも販売されているので、これも用意しておきましょう。せっかく取り付けたのに腹下でジャッキが突っかかっている状態では車を動かせません。

 

 

・フロアジャッキ(可能であれば2つ用意)

・ウマ(なければタイヤで安全確保

・カースロープ

・輪止め

・不要な段ボール、敷き物

一通り用意が出来たら、作業開始です。

 

 

※作業に取り掛かる前に、必ずサイドブレーキを引いておきましょう。もしサイドブレーキが利かない場合は一旦作業を中止して、輪止めを必ず用意してください。

 

 

~フロント側の交換~

 

 

まずはジャッキで車を持ち上げるのですが、ゼロクラウンに限らず大抵の車は複数のジャッキアップポイントがあります。

「18クラウン ジャッキアップ」の画像検索結果

ジャッキポイントは実際に腹下を覗いてみて、上記の画像と照らし合わせるとわかりやすいと思います。

ジャッキをセットしたら、車を完全に持ち上げる前にハブナットを緩めておきましょう。

輪止めを持っている場合は後輪にセットしておきます。

準備が出来たらウマをセットできる高さまで車体を持ち上げていきます。 

ウマがない場合はこの時点でフロントタイヤを外し、上記で紹介した画像と同じ状態にしておきましょう。

 

 

次に、ウマをセットします。

「18クラウン ジャッキアップ ウマ」の画像検索結果

上側の赤丸部分がちょうどかけやすく、しっかり支えられるのでここにかけます。

 ウマをかける際は、ジャッキを完全に降ろさずにほんの少し車体を持ち上げておくようにすると、作業が終わった後の車を降ろす作業が楽になりますし、より安定性が増します。

ここでタイヤを外すのですが、念のための安全確保として外したタイヤをウマの真後ろに置いておきましょう。備えあれば憂いなしです。

 

 

タイヤを外すとこんな感じになっています。

 

もうすでにショックが取り外されてしまってますが、こんな感じになっています。

18系以降のクラウンのフロントの足回りはダブルウィッシュボーン式を採用していて、 スポーツカーのような安定した走行ができます。

 

 

次に、足回りを外していきます

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本来はまた違う箇所を外すのですが、エアツールなしで交換した作業工程を掲載します。

まずは赤丸のボルトを左右あわせて4本外します。画像だとわかりにくいですが、中央のロアボールジョイントの左隣にもう1本あります。

 

 

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ナックルアームを外しにかかる前に、ABSセンサのコネクタをナックルアームから外し配線とブレーキキャリパも外しておきます。

ブレーキホースは切り離さないでください。ブレーキが利かなくなってしまいます。

上部のナックルアームとの結合部分にはでっぱりがあります。この部分はナックルアームにがっちりくっついているので、結合箇所をマイナスドライバーでこじるかボールジョイント上部の隙間を鉄棒などであおって外します。

ナックルアームはアルミ部品なので、ハンマーなどで叩くと割れてしまう可能性があるので絶対にしないでください。どうしても叩いて外す場合はゴムハンマーを使ってください。

また、ナックルアームにはドライブシャフトが取り付けられています。ナックルアームをあまり手前に引っ張ると、ドライブシャフト内部の部品が外れてしまい復元が難しくなるので注意してください。

 

 

次に、スタビを外します。

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両端にスタビリンクが取り付けられているんですが、これを人力で外すのはきついので、それよりも内側についている赤丸部分のブッシュを左右取り外します。

 

 

ここから、ショックを外していきます。

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赤丸部分のボルトを外し、ロアアームを棒で下側にあおり、ショック下側を切り離します。

 

 

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ボンネットを開けてエンジンルーム内の矢印のカバーを外します。

外すとショック上側を固定している赤丸のナットが左右あわせて6個あるので、これも外します。

あとはロアアームを下にあおりながらショックを取り外します。

ショック取り付け部分中央のナットはスプリングを締め込んでいるので、誤って外すと勢いよくスプリングが外れて大怪我につながります。外すのはあくまでも外周の3本だけです。

 

 

あとは逆の手順で車高調を取り付け、車両を復元すれば完了です!

プレロード調整など細かい作業がありますが、それは車高調の取扱書に従って作業してください。

また、取付の際にあらかじめシェルケースをある程度締め込んでおくと作業が楽になります。

ジャッキを降ろす際にスロープをセットしておいてください。ジャッキが抜けなくなる可能性があります。

 

 

以上が、フロント側の交換手順です。

 

 

~リア側~

 

 

 まずはフロント側と同様、ジャッキアップしてタイヤを外します。

後輪を持ち上げるのでサイドブレーキは効果がありません。必ず輪止めをしましょう。

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画像のようにリアデフで上げていきます。

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一般的な乗用車には赤丸のジャッキポイントが4つ(各ドアの下側)に設けられているので、切り欠きの間にウマをセットします。

クラウンやセルシオなどの大型セダンは車両重量が重いので、そのままウマをかけてしまうと車体側が変形することがあります。不要な段ボールなどを折りたたんで厚みを作り、間に挟んでおきましょう。

 

 

まずはフロントと同様、スタビを外します。

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赤丸の部分を外します。ボルト2本で留まっているので、ここを外しておきます。

 

 

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次にショック下側とナックルのボルトを外していきます。

矢印の部分を外し、棒であおってやると簡単に外すことができます。

この部分のナットには緩み止めの特殊なナットが使われているので、必ずホルト側で緩めてください。

 

 

タイヤハウス内のナット留めされているカバーを外します。

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めくると画像のようなボルトが見えてくるので、この2本を外します。

 

 

次に、トランク内の内張を外します。

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矢印の内張を外すとフロントショックの時と同じく3個のナットが見えるので、ここを外します。

フロントショックと同様に取付部中央のナットはスプリングを締め込んでいるので、絶対に外さないでください。

上側のナット3つ外したら、ロアアームをあおりながらショックを取り外します。

左側のロアアームには以下のようなセンサが取り付けられています。

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ロアアームを下げた際にこのロッドの向きを間違えると警告灯が点灯するので、この画像の状態にあることを確認してから車両を復元してください

 

あとは逆の手順で車高調を取り付ければ完成です!

 

 

前後とも交換ができたら、あとは好みの車高に調整するだけです。

 

 

楽しみですね!

 

 

フロント側をあまり下げすぎるとアッパーアームが車体に干渉し、俗にいうアームロックが起きてしまいます。その状態で走行を続けるとアーム類が折れる恐れがあるので、ほどほどにしましょう。

また、タイヤの偏摩耗にもつながるので、取付・車高の調整が済んだらアライメント調整することをおすすめします。